糖尿病とは
体内でインスリンを作れなくなったり、作られたインスリンをうまく使えなかったりする病気
- 【インスリンとは】
- すい臓から分泌されるホルモン
細胞が血液中のブドウ糖を吸収し、エネルギー源として使えるようにする役割
したがって、インスリンがその役割をはたせないと、
血液中の糖が余ってしまう
↓
高い血糖値の状態が続く → 糖尿病!
糖尿病の診断
なぜ糖尿病なのか?
1)空腹時血糖値 126 mg/dl 以上
2)随時血糖値 200 mg/dl 以上
3)糖負荷試験の2時間値が 200 mg/dl 以上
糖負荷試験・・・空腹時の血糖値とブドウ糖を飲んだ後の血糖値を比較する検査
1)~3)のいずれかが、別の日に行なった2回以上の検査で確認されると糖尿病の可能性が高い
正常値は空腹時血糖値 110mg/dl未満 または 随時血糖値 140mg/dl未満
HbA1c (ヘモグロビン・エーワンシー)とは赤血球の中のヘモグロビンとブドウ糖が結びついたもの
↓
HbA1cの値が高い=血液中のブドウ糖が多い
(赤血球の寿命は約120日 ・・・HbA1cは過去1~2ヶ月の血糖値の平均がわかる)
糖尿病かもしれない・・・と言われたら
糖尿病の宣告は、身に覚えのある人でも「なぜ私が!?」と・・・・
糖尿病は生涯にわたる病気であり、子供への遺伝性も高い
でも、治癒はしないが、治療をしてコントロールすることは可能
糖尿病の分類
1. 1型糖尿病(インスリン依存型糖尿病)
インスリンがほとんど作られない
比較的急激に発症
幼児期から青年期に発症することが多い
日本人の糖尿病患者の約 3 ~ 5 %
2. 2型糖尿病(インスリン非依存型糖尿病)
ゆっくりと血糖値が上がり、無症状の時期が長い成人に多い
日本人の糖尿病患者の約 95%
糖尿病になりやすい素質を持っている人に肥満、過食、ストレス、加齢、アルコールなどの誘因が加わって発症する
3. その他
妊娠・薬剤など
なかなか症状が出ないが、糖尿病は恐ろしい病気
糖尿病の原因
1) 1型糖尿病
自分のすい臓を異物とみなして、攻撃してしまう(正確な原因は不明)
2) 2型糖尿病
家族歴・・・家族・親戚の遺伝
加齢・・・・・45歳以上に多い(最近は子供でも・・・)
体重・・・・・患者の75%以上は肥満
糖尿病の症状
2型糖尿病では、ふつう血糖値が高いだけで、すぐに症状がでない
糖尿病の怖さ・・・5年、10年といった長い経過の中で、症状がでないまま進行!
比較的早期に出る症状・・・頻尿・極端な喉の渇き・空腹感・体重減少・疲労感・しびれ
治りにくい傷や皮膚病・膀胱炎や歯肉炎の頻度の増加
糖尿病の合併症
1)末梢神経障害・・・手足のしびれ・ほてり・冷感・こむらがえりなど
2)自律神経障害・・・立ちくらみ・無痛性心筋梗塞・顔面神経麻痺
4)糖尿病性腎症・・・人工透析になる原因の30%をしめる
糖尿病の合併症を予防するために
1)糖尿病に対する正確な知識をもつこと
2)健康診断等で糖尿病あるいは糖尿病疑いと言われたら、必ず医師の診察をうけること
3)定期的に検査をおこなうこと
4)指示された食事・運動・内服による治療をきちんと行ない、継続すること
5)症状があっても療養に励むこと
糖尿病の治療
1)食事・運動療法
2)薬物療法 内服薬・インシュリン注射