銚子市医師会は、常日頃より市民の皆様の健康を守るために、地域医療の充実、発展に努めて参ります。

生活習慣病Q&A

生活習慣病Q&A

Q:生活習慣病ってどういう病気なのですか?
A:以前は成人病と言う名前で呼ばれていたものですが、大人になったら罹る病気?成人病って何?分かりにくい!ということで、聖路加国際病院の日野原先生が、「いわゆる成人病というのは乱れた生活習慣が続くことによって引き起こされる種々の病気のことであるから、生活習慣病と呼んだ方が分かりやすいのでは?」とご提案されたのを機に成人病は生活習慣病と呼ばれるようになりました。
Q:乱れた生活習慣から生まれる病気には何がありますか?
A:高血圧や高脂血症、糖尿病や高尿酸血症、そして癌も生活習慣病に入る病気のひとつです。生活習慣病になると、心筋梗塞や脳梗塞、慢性腎不全などで亡くなるひとが多くなります。今では、10人に3人が心血管病で命を落としています
Q:生活習慣病は怖い病気なわけですね。ところで生活習慣の乱れとはどのようなことを言うのですか?
A:運動不足や食べ過ぎ、飲み過ぎ、喫煙や睡眠不足などが主なものです。
Q:そのほかの原因は?
A:生活習慣病のもうひとつの大事なことは遺伝素因というものです。
Q:遺伝素因?
A:いわゆる体質です。親と同じ病気になる確率が高い体質のことです。親が高血圧であったり、糖尿病であったりするとそのお子さんの50%は同じ病気になることが分かっています。遺伝素因に生活習慣の乱れが加わると生活習慣病になりやすいというわけです。
Q:遺伝体質は変えられないですから、生活習慣の乱れを正して行けば病気に罹りにくくなるということですか?
A:そうです。でも今までしみついてきた習慣を変えることはなかなかできません。車で移動する方が快適ですし、食べたいものがいつでもまわりにありますし、好みも親に似てしまうということもあります。生活習慣病というのは、個人の力だけではなかなか予防はできません。今の社会環境全体が生活習慣病を作り出しているといっても良いくらいです。
Q:生活習慣病は社会の病気でもあるわけですね。
A:そうです。ですから、子どもたちがいま危ないわけです。子どもたちを取り巻く環境は以前と大分変わってきています。小児生活習慣病も出現しています。大人になってから罹る糖尿病や高血圧が中学生で増えてきています。
Q:大変なことですね。どうすれば良いのでしょうか?
A:まず変えられそうな簡単なことから始めるのが良いでしょう。太り気味の方は、体重をとにかく毎日朝と晩に量ってみる。そしてそれをグラフにして記録してみる。血圧もそうです。毎日測って記録してみることをおすすめします。すると生活習慣の乱れが何処にあるのかを考えるきっかけになります。そして、お子さんやお孫さんの食生活や運動習慣に関心を持っていただくことも大切です。生活習慣病は最近では「生活習慣改善必要病」とも呼ばれています。癌が見つかれば医療機関を受診して治療を受けるように、生活習慣病も早期に医療機関を受診して早期に治療を始められることが大事なことではないでしょうか。
Q:生活習慣改善必要病ですか。分かりやすい病名ですね。
A:そうですね。病気の情報はテレビや雑誌などから一方的に流され続けている現状ですが、ご自身に合った正しい医療情報を得るためにも、地域の健康相談や身近な医療機関をご利用していただきたいですね。
Q:小学生や中学生にも正しい知識を教えて欲しいですね。
A:そうですね。医師会全体で地域の子どもたちを病気から守らないといけませんからね。
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